入門編 コイングレーディング

これからコインを収集しようと思っている初心者の方々のために、コインを収集する上で、 ポイントとなる事項をわかりやすく解説しました。まずは、コインを見る目を養うための、 グレーディングについて説明をします。サンプル写真だけでは解りずらい面もありますが、 なるべく多くのコイン(現品)を見る機会を造り勉強することが一番です。 ただしコンディションの悪いコインばかり見てはいけません。 なるべく良いコンディションのコインを見るように心掛けてください。

グレードサンプル写真解説
FDC
(Fleur de Coin)
完全未使用
直訳すれば、フランス語で「コインの華」と言う意味で、製造時の状態を保持し、キズやスレが全くない最高の状態。 これ以上のコンディションはありません。
UNC
(Uncirculated)
未使用
文字通り流通していない状態を指すが、製造時にできた微細なキズや、 造幣局から袋詰めされた過程でコインの金属が接触してできた細かいキズ(袋ずれ、バッグマークとも言う)は許容され、完全ではない。 銀貨や銅貨では、製造時の光沢 (Luster) がそのままの状態で残っているものをとくに BU (Brilliant Uncirculated) と呼ぶこともあるが、 時代を経てコインの表面にトーン (自然な錆) がついたものもUNCとしてランクされ、マイナスにはならない。
AU
(About Uncirculated)
準未使用
流通した痕跡はほとんどないが、極端にバッグマークが多いものや、製造時の欠陥 (エッジの欠け等) あるいは 肖像にアジャストマーク (製造時にコインの表面を削って重量調整した痕跡で、フランスコイン等に多く見られる) が目立ち、 UNC にランクするには見劣りするものに適用される状態。適用範囲は EF より限定される。 また、この AU という表示は、アメリカや、日本ではよく使われる用語だが、英国などのヨーロッパではほとんど使われていない。
EF
(Extremely Fine)
極美品
若干の流通した痕跡が認められ、コインの平らな面(フィールド)や、肖像の盛り上がった凸出部分にごく軽いキズや摩耗が見られる。 デザインの細部は明瞭で、キズや汚れが少なく図案の間に未使用の輝きが残っている状態。 19世紀のクラウン貨をこのコンディションで収集しているコレクターも多い。
VF
(Very Fine)
美品
かなり流通した痕跡が認められ、凸出部は全般に摩耗し、キズも目立つが、デザインはハッキリしている状態。製造時の光沢は残っていない。 特別なコイン以外はこの VF が収集の最低ラインです。
F
(Fine)
並品
相当に流通した痕跡があり、一言でいえば使い古された状態。凸出部はほとんど摩耗しており、キズや汚れが目立ち、 デザイン細部は不鮮明で、稀少コイン以外は収集対象から除外すべき。



Copyright (c) 2018 all rights reserved, 外国コイン研究会 Japan Numismatic Society.