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アウスブルグ ターラー銀貨 1744年Augsburg Thaler直径約43mm 約29.3g
贈呈用の要素が強いと思われるこの銀貨は、未使用に近い状態のものがオークションに時折登場します。発行年号は、コイン表面の下部にローマ数字で MDCCXLIV (1744年) と表記されており、上部にはラテン語でアウグスブルク市の名称が AUGUSTA VINDELICORUM と刻まれています。 |
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バンベルグ ターラー銀貨 1800年Bamberg Thaler直径約40mm 約28.0g
バンベルクはバイエルンの北方に位置し、司教管区 (BISTUM) としてのコイン製造が続き、11802年に司教管区が解かれバイエルンに編入されました。18世紀以降、大型銀貨の発行はあまり見られず、この1800年発行のターラー貨が、バンベルク最後の大型銀貨となりました。 |
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フランクフルト ターラー銀貨 1772年Frankfurt Thaler直径約40mm 約28.1g
1世紀頃からローマの植民地が建設されていた古い歴史を持つフランクフルトは「自由市」であるため、大型銀貨の発行が盛んな17〜18世紀の間、ヨーロッパの大型銀貨らしくなく、人物そのものや肖像を描いたものがほとんどありません。この銀貨の発行年号もアウグスブルク同様、コイン表面の下のほうにローマ数字で MDCCLXXII (1772年) と刻まれています。 |
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マインツ ターラー銀貨 1795年Mainz Thaler直径約40mm 約27.2g
マインツでは17〜18世紀にかけて比較的多くの大型銀貨が発行されましたが、軍事的な包囲を2度経験し、1793年にはフランス軍下による3種類の銅貨の発行という事も体験しました。1795年に都市景観を描いたターラー貨が発行されましたが、翌年の1796年のターラー貨がマインツ最後の大型銀貨となり、マインツも1816年にヘッセン・ダルムシュタットに併合されました。 |
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ザクセン ターラー銀貨 1796年Saxony Thaler直径約43mm 約25.9g
「銀貨の宝庫」であるザクセンでは17世紀だけでも60を超える大型銀貨が発行されましたが、唯一都市景観を描いたのはこの1696年発行の銀貨です。この銀貨はザクセン選帝候フリドリッヒ・アウグスト2世の誕生を記念したものです。あまり目にすることの無いコインであり、オークションに登場するとカタログ評価よりもかなり高く落札されています。 |
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レーゲンスブルグ ターラー銀貨 NDRegensburg Thaler直径約43mm 約29.3g
レーゲンスブルクでは17〜18世紀にかけて数多くのターラー貨が発行されましたが、中でも都市景観を描いたものは18世紀半ばから終わり頃にかけて盛んに発行されました。この年号表記の無い銀貨は、数多いレーゲンスブルクの都市景観ターラー貨の中でも最も優れたデザインのひとつと言えます。 |
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レーゲンスブルグ ターラー銀貨 NDRegensburg Thaler直径約43mm 約29.1g
表面には前出の銀貨と同様のカール7世の肖像と銘文が刻まれています。恐らく同じ刻印が使用されたためでしょう。このコインは本場ドイツでも滅多にオークションに出品されず、取引例はかなり少ないようです。 |
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レーゲンスブルグ ターラー銀貨 1756年Regensburg Thaler直径約43mm 約28.1g
1754年に登場したこの都市景観図は、その後若干の変化は見られるものの、1793年、最後の発行になるまで何度も描かれています。1756年発行のこの銀貨は比較的状態の良いものを見かける事が出来、価格も手ごろと言えます。 |
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レーゲンスブルグ ターラー銀貨 1792年Regensburg Thaler直径約41mm 約28.0g
この時期のレーゲンスブルクの都市景観図には無い、異なったデザインが描かれています。そのため、都市景観のコイン・コレクターにとっては欠かせない一品となっており、オークションに出品される頻度の割には価格はやや高目と言えるでしょう。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1629年Nurnberg Thaler直径約43.5mm 約29.2g
写真右の表面は双頭鷲と小さな楕円に囲まれたフェルディナンド2世の肖像が描かれています。裏面は都市景観図とその上に3つの紋章が描かれていて、発行年号 (1629年) は、クロノグラム (ローマ数字の合計による表記) が用いられています。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1680年Nurnberg Thaler直径約42mm 約29.0g
写真右の表面には紋章、裏面には都市景観図、その上にはヘブライ語で書かれたヤーヴェが陽光を伴って雲の上に描かれていて、整然とした当時の町並みが忠実に描写されています。発行年号 (1680年) はローマ数字 (MDCLXXX) で表記されています。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1711年Nurnberg Thaler直径約43mm 約29.2g
写真左の裏面には紋章を手にし、冠を戴いた鷲が都市景観図の上に配されています。表面はカール6世の凛々しい肖像を大きく描いたデザインとなっています。このコインはやや稀少品ですが、コンディション(状態)は比較的に良いものが多いようです。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1721年Nurnberg Thaler直径約41.5mm 約29.2g
写真右の表面には前項の銀貨とは異なったカール6世の肖像が描かれています。裏面は都市景観図の上に冠を戴いた鷲が配されています。発行年号は当時流行っていたクロノグラム (ローマ数字の合計による表記) が用いられています。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1735年Nurnberg Thaler直径約41.5mm 約29.1g
写真右の表面には前頁の銀貨と同様の、カール6世の肖像が描かれています。裏面は都市景観図。この銀貨は若干稀少といったところですが、コンディション (状態) の良いものは非常に少ないようです。意外と入手に苦労する銀貨の1つと言えるでしょう。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1742年Nurnberg Thaler直径約42.5mm 約29.2g
写真右の表面は貨面一杯に描いたカール7世の肖像、裏には都市景観図です。プルーフライクの非常に美しい出来映えになっています。この銀貨は稀少性が高いのですが、良い状態のものが残っており、記念貨あるいは贈呈貨の要素を含んでいると思われます。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1745年Nurnberg Thaler直径約41mm 約29.1g
右写真の表面はフランツ1世の肖像。左写真の裏に描かれている都市景観図は、前項の1742年発行のターラー貨にかなり似ています。稀少性はやや高いのですが、比較的状態の良いものが多く、未使用に近いものも、ごく稀に見ることができます。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1754年Nurnberg Thaler直径約41mm 約27.9g
前項のコインとほぼ同様のフランツ1世の肖像が表面に描かれています。裏面の都市景観図は1698年、1721年のターラー貨に描かれたものに似ています。この銀貨の特徴として価格がそれほど高くない割には、状態の良いものが非常に少ない銀貨の1つです。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1765年Nurnberg Thaler直径約41mm 約28.0g
為政者の肖像は無く、代わりに冠を戴いた双頭鷲が描かれています。都市景観図は1742年、1745年に描かれたものに似ています。3年間 (1765・68・80年) 発行があったので、EF (極美品) 程度の状態であれば入手は容易でしょう。 |
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ニュルンベルク ターラー銀貨 1779年Nurnberg Thaler直径約42mm 約28.0g
前項の銀貨と同様に、紋章を伴った双頭鷲が描かれています。発行年号は前項のターラー貨同様に3年間 (1765・68・79年) 発行があり、やはり EF (極美品) 程度の状態であれば入手は容易でしょう。また、都市景観図は前項のターラー貨とは異なっています。 |